ピアノの先生にも言われた。
「自信を持ちなさい」
と。
どんなに素晴らしいピアニストでも、本番前は緊張する。
袖ではいつも、ステージに立つ不安や焦燥との葛藤が繰り広げられている。
けれど、みんな、図太い軸を持っている。
その根拠になっているのが“自信”だという。
どんなに出来が悪いと感じても、受かる時は受かる。
自信を持つことを忘れずにいれば。
きっとここから未来に繋がってゆくはず。
あとはやるのみ、前に突き進むのみ。
運を引き寄せることもまた大事。
先生方からの応援の言葉を書き出してみた。
応援してくれる人がいるということも、忘れてはいけない。
今日の3時間目が終わった時、私はチャイムの音に急かされるようにして、音楽室から教室までの道のりを全力疾走しました。
途中で出会したA先生に、
「大丈夫かー?」
と聞かれたのにも、
「はーい!」
なんて返事をして駆け抜けて。
おかげでドキドキが止まらなくなって、
挙げ句の果てに発作を起こして、
みんなに迷惑をかけて、
S先生にも苦笑いされて、
ちょっと叱られたけれど、
すっごく気持ち良かった。
たくさん息をしたら、生き返ったみたいにすっきりした。
大丈夫。
私はもう、このまま走ってゆける。