高校生の頃からずっと憧れだった場所で学びながらも、自分はやはり井の中の蛙であることを改めて実感したこの1年間。
やりたいことがたくさんあって、夢も目標もいつか必ず叶えたいと本気で思っていて。
それなのに、幼い頃から貫いてきたはずの自分の気持ちに自信が持てなくなって。
今さら、迷子になってしまった。
進学の書類も出さず。
留学も、あとは出発するだけというところで諦めざるを得なくなり。
ピアノが弾けなくなってしまった少しの間、それでもわたしに明日も頑張ろうと思わせてくれていたのは、バイト先の塾の生徒たちだった。
5年もいると土浦本部の生徒は大体教えたことがあって、その中でも今年度担当していたクラスには、特別な思い入れがある。
小6の頃から教えている子たち。
教育実習が重なって、学校では一緒に音楽を勉強する機会もあった。
体育祭や合唱コンクールなどの行事にも足を運んだ。
そんなことをしていたら、生徒たちのいろんな姿を見ることができる学校の先生を羨ましく思うことさえあった。
しかしその一方で、生徒から「学校ではここまで教えてくれない」「学校の授業は分かりにくい」なんて愚痴を聞くこともあった。
たまたま優秀な子が多かったというのもあるけれど。
わたしがこうしよう、と決めて投げかけると、それ以上になって返ってくる。
そんな経験ができたのは、今年の担当クラスが初めてだった。
生徒の前に立って、こちらに向けられた目を見つめながら。
ふと。
今まで一緒に頑張ってきた生徒たちからもらった気持ちを、次に繋げていけたら素敵だな、なんて漠然と考えるようになった。
堂々と言う自信もないし、とりあえず2年か3年でもいいからやってみようかな、くらいの覚悟しかないのだけれど。
長々と書きながら、本当は何かそれらしい理由を作って夢から逃げているだけなのかな、なんてまた情けない気持ちにもなるのだけれど。
少しの未来と、その先にある大きな希望と、そして何より目の前にいる子供たちと、今を全力で生きること。
どうにかこうにか、やってみようと思う。