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新しい家に越してきてもうすぐ1ヶ月。

 

家のすぐ近くを散策していたら、公園に、桜の木が何本かあったので驚いた。

 

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ちなみに、日本のソメイヨシノって、全てクローンなのだそうだ。

一本の木から始まっていて、挿木や接木をして増やして全国に広がっていったらしい。

全ての桜が同じ遺伝子を持っている、ということは、桜を前に、わたしたちは時間も場所も超えられるということか。

なんだか不思議だ。

 

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よく通る大通りにも、春の花がたくさん咲いていたり、冬に見たきりの道を歩いたら、すっかり春のそれに変わっていたり。

春を感じるとともに、ドイツに来たばかりの頃は何でも写真に撮っていたのに、自分がすっかりここでの生活に慣れてしまったのを感じた。

 

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ここ数日のTwitterでの記録をこちらに移しておく。

 

3月12日。

修了式。なんだろう、この本番後みたいな疲労感。久しぶりすぎる。疲れすぎて体を起こすことすらやっとなのに、頭は興奮状態で眠れない。

 

3月11日。

震災から10年、とか。記念日みたいに語るものでもないのに。なんかさ、なんだか、さ。それが意図されているのは分かるのだけれど、思い出してしまうと、なんだか、ね。

でも、わたしも同じで。教員をしている以上、語ってしまうんだろうな。忘れないうちは。実体験でも何でもない。あの日見た星空のことを。

 

3月9日。

言いたいことはたくさんあるのに、言葉が浮かんでこない。衰えたな。感覚が。

 

3月7日。

日曜日の夜は苦手だ。夏休みの最後の日もそう。宿題も仕事も、休みが始まる途端に終わらせてしまうタイプで、何の憂鬱もないはずで。次の日が来るのが楽しみで仕方がなくて、早く明日が来て欲しくて。なのに。高校生くらいからかな、過去のことまで考えてしまうようになったのは。

 

2月26日。

Jリーグ開幕の日に退勤時間の最長記録を更新するなんて。なんだか久しぶりに夜の学校、という感じがした。今日はやはり珍しく複数の先生が残っていて、いろいろお喋りしながら、疲れたなぁ、なんて思うのがまた妙に楽しくて。

今年は天皇杯も観られなかったし、今ようやく、いろいろな意味で、本当に年が明けた気がしている。あけましておめでとう。

でも、でもさ、このまま、声を出せない状況がずっと続く、なんてことはないよね? Jリーグが開幕して嬉しくて、明日のベガルタの試合が楽しみで楽しみで。でも、やはりサポーターの声が聞こえない試合はまだ寂しくて。

 

2月25日。

今日はね、心がぐらぐら。懇談会で泣き、その後保護者からもらった電話で泣き。わたし、昔はもっと淡々としていたのにな。自分のこと以外でこんなに心が動かされるようになるなんて。

 

2月24日。

今日は新居の鍵の引き渡しに行ってきた。ずーっと欲しかったキッチン用品を集めたり、明るい黄色とベガルタグッズを取り入れたインテリアにしたり、ベッドルームにプロジェクターを入れて映画鑑賞したり…。楽しみで仕方がない。

 

 

 

最後に、新居について。

 

就職が決まってデュッセルドルフに越してきた時、とりあえず家賃重視でシェアハウス(WG)生活をしていた。

WGは、初めての生活には良かったと思う。いろいろな手続きやら契約やらが不必要な上に、家具も揃っているし、同居人がいるおかげで助かったこともかなりある。

それでもやはり、自分のお城が欲しくなる。誰にも干渉されず、力を抜ける空間って大事。

実家を出てひとつ肩の力が抜けて、今度は本当の一人暮らしでようやく自由になれる気がしている。ようやくドイツでの生活拠点ができた気がしている。

 

なかなか引っ越しできなかった最大の理由は、音出しできる家が全然ないことだった。

ピアノを置ける家を探すのに、半年近くかかった。自分でもほんとうによくがんばったと思う。

毎日ネットや新聞の記事を見てはメールを送り、現地不動産にも掛け合い…。かなりハードだった。

 

職場まで30分以内の家具なし物件で、

・グランドピアノ搬入可

・毎日音出し可

・お風呂に窓あり

・バスルームリノベ後できれい

・ベランダあり

・近くにスーパー

という何とも素晴らしい物件に入居できることが決まり、ほんとうに安心した。

しかも運良くHochparterreの地上階で、また階段の幅やら何やらでピアノの運搬について悩む必要もない。

(最初に良いと思ったところはピアノの運搬不可と言われ、次に良いと思ったところは後から音出し不可と言われ… いろいろあったが、今の物件の方が何においても断然良い部屋なので、終わり良ければ全てよし、だ。)

 

わたしは恐らく、基本的に家事全般が好きなので、新居での生活は楽しくて仕方がない。

憧れだったシステムキッチンだけは前の住民の方から買い取り(ドイツのアパートは、家具なし物件だとキッチンさえないところがほとんど。買い取った中古のキッチンも、まだ2年も使っていなくて… と前の住民が残念がっていたほど綺麗なものだ。)、ダイニングテーブルと椅子と絨毯を捨てるというのでもらったため、生活には困らない。

 

レンジ、ケトル、掃除機といった電化製品も買い揃えた。細かい家具やベッドやカーテンはいろいろ吟味して決めたい。

とにかく、これからのここでの生活が、とても楽しみだ。